2010/08/19

[mountaineering] 劔岳チンネ左陵

13日に休みを取って13日〜15日の3連休で北アルプスの北部に位置する劔岳のチンネ左陵に挑戦した。同行者は、9連休を山で過ごすchippe、4連休を山で過ごすricky、3連休を山で過ごすpecomaと僕。みんな山が大好きだね。3人にとっては2度目の、僕にとっては初めて目にする劔岳。


【予定】

8/13
5:00 pecomaと共に埼玉県出発
諏訪湖インターで休憩
扇沢到着
立山アルペンルートを利用して室堂へ
室堂到着
剱沢のキャンプ場でchippe、rickyと合流
8/14
未明 チンネ左陵取り付きに向かう
チンネ左陵挑戦
劔岳登頂
下山して剱沢でpecomaの誕生日を祝いつつ宴会
8/15
未明 室堂へ向けて下山
始発の立山アルペンルートで扇沢へ向かう
温泉でのんびり
帰宅



【扇沢へ向かう】

送信者 20100813-チンネ左稜

かなりの早起きをして一路扇沢へ。山に向かっていると思うと気持ちが高ぶるばかりで会話も弾む。早い時間に出発したにも関わらず、高速を走る車の台数は多い。いつ渋滞になってもおかしくない。予定通り諏訪湖のSAまで一気に向かって朝食。道中のSA、PAは全て「混雑」と表示されていたが、ここも大混雑でちょっと隙間があると駐車されている無法地帯。その後も順調に道は流れていたが、インターを一つ通りすぎてしまい、30分ほどロスしてしまった。

扇沢の麓に到着すると、駐車場が満車のため、麓に駐車して扇沢駅までは無料のシャトルバスで向かう必要があるということで無料駐車場へ。そこには大量の車と大量の観光者がいて、大きなリュックを背負った僕たちが逆に浮いてしまうような場所だった。恐ろしい。

初の立山アルペンルート

送信者 20100813-チンネ左稜

10:30
シャトルバスの人の量にうんざりしながらも、すでに山に来ているという高揚感に包まれながら扇沢駅に到着。そこにはさらなる人ごみが誕生していた。僕はディズニーランドに行きたいんじゃない。山に行きたいんだ。

送信者 20100813-チンネ左稜

トロリーバスに人がパンパンに詰め込まれて、運ばれ、吐出された先はかの有名な黒部ダム。みんなこれを見に来ているのか。たしかに素晴らしい景色。でも、「観光放水しますー!」っていって放水してるってことは実は全然必要無い放水ってこと?不思議。

送信者 20100813-チンネ左稜

12:00
さらなる人ごみにまぎれながら今度はケーブルカー。電車は到着してるのに、なぜか15分ぐらい観光説明の時間があって、その時間がなければもっと人を運べる。あのPRで誰か写真集を買うんだろうか。それよりは販売コーナーを作ったほうが効率いいような気がするけれど。

送信者 20100813-チンネ左稜

ケーブルカーをでたらちょっと山に近づいてきた。でも、まだ山に行きたいと思ってしまう。ここも山のど真ん中のはずなんだけど。

送信者 20100813-チンネ左稜

ふとpecomaの姿が見えないと思ったらこんなことになっていた。どう見てもクライマーです。本当にありがとうございました。

送信者 20100813-チンネ左稜

12:45 ロープウェイを使って大観峰に行き、その後再度トロリーバスで室堂へ。なんかもうすっかり疲れてしまったような感じだけれど、ようやく人ごみは落ち着いてきた。

室堂から剱沢へ向かう

送信者 20100813-チンネ左稜

13:00
ここまで来ればもう山はあと一歩!ここも山だけどさ。室堂の標高は約2450m、13時時点の気温が16.5℃。こんなに高いところまでお金さえ払えば、ほとんど歩かずに数時間で到着出来てしまう、これは本当に素晴らしいことだと思うけど、僕は人ごみが苦手だ。

送信者 20100813-チンネ左稜
送信者 20100813-チンネ左稜

みくりが池を経由して地獄谷に向かう途中で雷鳥の親子に出会った。ものすごい人だかりが出来ていたけれど、そんな人のざわめきなんてどこ吹く風、悠々としていた。写真の中には雛も写ってるんだけど、見つけられるかな?

送信者 20100813-チンネ左稜

もうもうと煙があがる地獄谷。僕は硫黄の匂いが嫌いじゃない、この匂いを嗅ぐとゆで卵が食べたくてお腹が減ってしまう点を除けば。

送信者 20100813-チンネ左稜

13:45
長い長いアプローチを終えて、ようやく山の入口に到着した。雷鳥沢には色とりどりのテントが張られていた。計っていないから正確にはわからないけれど、初めての25kgぐらいの荷物にこの時点で結構僕はへばっていた。でも、ベースキャンプで飲むビールはとても大事だから頑張る。

雷鳥沢から剱沢へ

送信者 20100813-チンネ左稜

荷物はとっても重いけれど、ようやく到着した山にテンションうなぎ登りで剱沢を目指す。歩いている人はみな軽装で雷鳥沢にベースがあるのか、日帰りか小屋どまりといった様相。でも、道中の道と違ってみんな山に登る人たち。あいさつするたびに気持ちが落ち着いていく。

送信者 20100813-チンネ左稜

休憩の合間にあたりを見回すと雪と岩と草木のコントラストに目を奪われる。天候が芳しくなく、青空が見えないのが残念だけれど、アプローチで重い荷物を背負った身にはこのぐらいが登り易い。

送信者 20100813-チンネ左稜

時間が経つにつれて雲が下がってきた。上空では強い風が吹いている様子で、みるみる雲が流れていく。山の稜線に沿って生々しく形を変えて吸い込まれていく雲はいつまで眺めていても飽きることは無い。

送信者 20100813-チンネ左稜

15:15
今までで一番大変な登りだったような気がする。すぐ横にピークがあるにも関わらず、そこに行く気にならなかった。これまでろくに装備もなく、軽装で登っていた事はかえって荷物が軽くなり通常の山登りでは良かったのかもしれない。大規模な縦走や、山の上でクライミングをするためにはもっと体力をつけなくてはならないと強く感じた。

送信者 20100813-チンネ左稜

ついに劔岳を見ることが出来た。のこぎりの歯のように沢山のでっぱりがあり、今まで見た中で一番格好良くて登りたくなる山だ。劔岳御前小屋を抜けるともう後は剱沢まで下るだけとなる。登りの間は僕にあわせてゆっくり歩いていたpecomaだったが、行になった途端ピューッと走って行ってしまいあっという間に姿が見えなくなってしまった。久しぶりのchippeだもんね。

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剱沢も色とりどりのテントが群生していた。雷鳥沢よりも多いかもしれない。。。でも、この場所にいる人達はみんな山にかける情熱の度合いが濃くて、あたり一面クライマーかと思うと自然とテンションがあがって、僕はかけ出すほどの元気はなかったけれど、足取りが少し力強くなったような気がした。

送信者 20100813-チンネ左稜

16:00
ようやく到着したベースキャンプ。前日から台風の中場所取りをしていたrickyと、立山ホテルでダブルの部屋にひとりで泊まって悠々と過ごしていたchippeと合流。いそいそと食事の準備をしてビールで乾杯。山で飲むビールは最高に美味しいし、何を食べても幸せな気持ちになる。でも、水分が足りなくて戻すのに失敗したペペロンチーノはパリパリしてた。

送信者 20100813-チンネ左稜

翌日は0時から行動開始予定だから早く寝ないといけないんだけれど、みんな手持ち無沙汰で剱沢ボルダーセッション。ペコがスタートホールド破壊したけど、難易度変わらずのかなり面白い課題だった。僕は指が痛いので少し触って撤退。

土砂降りの夜、そして下山

送信者 20100813-チンネ左稜

0時前に猛烈な雨の音で目を覚ました。一般道の登山なら不可能では無いと思うけれど、チンネはとても無理だから諦めて再度就寝。夜はずーっと染みこんでくる水と格闘しつつ、6時頃までやることもないので頑張って睡眠。

5:30
諦めて活動を開始、9時まで様子を見て天気が回復するようなら一般道でとりあえず登頂、という話もあったんだけれど回復する様子も無いので8時頃から撤収開始。

送信者 20100813-チンネ左稜

9:00
テントを畳んでみんなのお腹にビールを分配したおかげで軽くなったリュックを背負って下山開始。御前小屋を越えて下りになってからはガスガス進んで最後の方は駆け下りるようなペースで下山。やっぱり下山はあまり楽しくないけれど、skinsのおかげで膝が痛くならなかったのは良かった。

送信者 20100813-チンネ左稜

11:00
室堂はこんな天気だというのに観光客で溢れていて、本気装備の人とまるで渋谷からそのまま来たような格好の人が入り乱れてとても不思議な光景だった。その後は立山アルペンルートで扇沢へ。帰りは比較的すいていたけれど、黒部ダムから扇沢へのトロリーバスは満員電車並みの混雑だった。

温泉、そしてバースデイパーティー

送信者 20100813-チンネ左稜

下山してから、大井温泉郷というところにあった薬師の湯というところで一息ついた。その後、pecomaが丁度誕生日だったので、ちょっと小洒落たイタリアンで食事をしてから夜遅くまで別荘で宴会。彼は大変に気持よく飲んであまり記憶が無いそうです。それぐらい幸せだったんだね!7日間誕生日プレゼントをデポったchippeが凄い。

とまぁ、そんな感じで今回の山行で一番時間かかったのは睡眠時間でした、というオチ。初めて全日天気に恵まれない山行だったけど、これも山の楽しみってことだね!でも天気が良い方が100倍楽しいね!


関連リンク

chippeの後立山大縦走記録(尾根の向こう)

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